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夏目漱石《永日小品》之《人》 個人翻譯

作者:由 芥川二十三 發表于 文化時間:2019-06-06

夏目漱石《永日小品》之《人》 個人翻譯

御作一大早起來就鬧開了,一直吵嚷著問道:“給我理髮的還沒來嗎?人在哪裡?”

確實昨晚已和理髮師有約。

“理髮師手上沒有別的活兒,不會耽擱的,九點前一定到。”

御作聽了這番回答方才安下心來,接著倒頭回去睡了。醒來時睜眼一瞧掛鐘,離九點只剩五分鐘了。

“這是怎麼回事?”御作心急火燎。看不過去的女僕告聲:“我出去看一眼。”後便離開了家門。

御作來到置於拉門前的鏡臺邊,躬下身子望裡打量自己,而後咧開嘴,將上下緊列齊整的白齒全都映在鏡上。正閒玩著,掛鐘便“咚咚”的敲響了標誌著九點到來的聲音。

一聽到這聲響,御作猛然聳身,拉開房間中的隔扇門,朝裡面的人說道:“怎麼回事呀!已經過了九點了老公,還不起就晚了啊!”

而御作的丈夫在聽到鍾打九點時就已坐直於床上,看了看來喚他的御作的臉,嘟囔應著聲輕巧的站起身來。

御作見丈夫起了床,立刻折到廚房,將牙籤、牙刷、肥皂和毛巾纏成一團,奔回來一塊交給丈夫道:“快點去洗澡吧,回來的記得把鬍子刮一刮。”

丈夫接過東西,在絲綢制的棉和服下加了件浴衣,剛走到大門旁換鞋的地方,御作又喚他道:“請等一下!”說著話又跑進了裡屋。丈夫則在原地等御作回來前掏出牙籤剔了剔牙。

御作從小櫥櫃的抽屜裡摸出一個小的謝儀袋(注:給人送禮金時的專門紙袋),往其中塞入銀幣後拿著回來交給丈夫。丈夫不太愛說話,接過袋子便跨出了格子門,御作望向丈夫的背影,呆呆盯了會兒他披在肩頭露在身後的半拉毛巾。

之後再次鑽進裡屋,往鏡臺前輕盈一坐,又開始端詳起映於鏡中的容顏。沒看多久她又拉開半截櫥櫃的抽屜,從中取出兩三件衣物,將其放在地板上斟酌起來,而後她將好容易挑選的衣服僅留一件,其餘都小心的放回了抽屜中。接著她又開啟下一層的抽屜,再度思量起來。御作翻來覆去的思忖和開關抽屜便花費了將近三十分鐘的時間。

在做這些事的期間,她總會很掛念什麼的似的不時眺望掛鐘,好半天功夫她終於選齊了衣裳,用一張鬱金木棉的包袱皮包好了,擱在房間一角。

這剛撒手,理髮師便發出受驚般的叫喊隨意的闖入了御作的家中,喘著粗氣奔到御作面前道歉道:“真對不起,我遲到了。”

“在您這麼忙的時候還叫你過來,我才真是過意不去。”御作說著話拿出長煙鬥給理髮師點上一根菸。

因為今天梳頭匠沒來,整理起頭髮來格外花時間。御作和理髮師說了今天邀請了小美,要帶著和丈夫一起去有樂座的事情。理髮師聽罷半開玩笑的回道:“哎呀呀,我也真想同去呢。”打趣一番後理髮師留下一句:“請好好享受。”後便先行回去了。

丈夫泡了澡,剃了鬍子,沒多久便回來了。他進房間來把角落裡的包袱解開瞧了瞧,向妻子說道:“要穿這個去嗎?我覺得前幾天的那件更適合你一些呢。”

“但是那件已經舊了啊,之前有穿著去過小美家的。”御作迴應道。

“這樣啊,那這件也不錯,我就穿那件棉的長褂吧,外面有些冷呢。”

“別價,那件可難看了,你就穿一件好了。”御作說罷,並未為丈夫取出那身碎花的棉長褂。

不久御作化好了妝,身著當下正流行的鶉縐綢和服裝,裹著真皮圍巾,同丈夫一道出門。她一邊挽住丈夫一邊走著說上幾句話,一路到十字路口,眼見派出所前張袂成陰,圍了許多的人,她便拽住丈夫腰布的羽棉,踮起腳來伸長脖子往人堆裡眺眼。

人群當中有一位身著工裝的男子,站臥不潔,身不齊理,耍著瘋的賴在地上。他此前應該在泥地裡打了幾圈滾,原本就已褪色的工裝現在更是溼漉漉的泛著寒光。

巡警上前問他道:“你是什麼?”

男子咬著舌頭,口齒不清卻頗為自豪的回道:“我!我可是人!”

話音剛落,周圍的人們一齊發出鬨笑,御作看向丈夫的臉也一同笑了起來。醉漢聽見有人笑他可不樂意了,他怒目圓睜,掃視四周,叫喊道:“有!有什麼奇怪的!幹嘛都這麼看我?我就是人!有什麼奇怪的!”說著話他耷拉下腦袋落到胸前,又猛地想起什麼般抬起來大吼道:

“我就是人!”

正當此時又有一名身著工裝的男子拉著板車到來了,他的個子高高,生有一張黑臉,不知從何出而來。男子擠進人堆中岔開一條路,走到巡警身旁和他小聲耳語了幾句,之後拖著車來到醉漢身邊,向他喊到:“快點!帶你小子回去了,坐這上邊來。”

醉漢聽罷喜笑顏開,嘟囔了一句:“多謝”爬上板車,身子一下癱躺在車上。他望向晴朗的藍天,張合了兩三番惺忪的睡眼,仍不安分的朝天叫道:“混蛋給我往這看!我可是人!”

“嗯你是個人,是個人所以才這麼安穩老實。”高個子說著話用草繩把醉漢在車上捆了個結結實實,而後像在運送一攤豬肉般,拉起發出“咯噔”聲的板車,踏上大道。

御作仍然抓著丈夫腰布的羽棉,透過家家戶戶門前掛起的注連繩(注:日本過新年時掛在家門口的稻草繩),眼望著逐漸遠去的板車身影。之後在繼續前往小美家的路上,為自己與小美又增加一個可談的話題而沾沾自喜。

人間

御作おさくさんは起きるが早いか、まだ髪結かみゆいは來ないか、髪結は來ないかと騒いでいる。髪結は昨夕ゆうべたしかに頼んでおいた。ほかさまでございませんから、都合をして、是非九時までには上あがりますとの返事を聞いて、ようやく安心して寢たくらいである。柱時計を見ると、もう九時には五分しかない。どうしたんだろうと、いかにも焦じれったそうなので、見兼ねた下女は、ちょっと見て參りましょうと出て行った。御作さんは及および腰ごしになって、障子しょうじの前に取り出した鏡臺を、立ちながら覗のぞき込んで見た。そうして、わざと唇くちびるを開けて、上下うえしたとも奇麗きれいに揃そろった白い歯を殘らず露あらわした。すると時計が柱の上でボンボンと九時を打ち出した。御作さんは、すぐ立ち上って、間あいの襖ふすまを開けて、どうしたんですよ、あなたもう九時過ぎですよ。起きて下さらなくっちゃ、晩おそくなるじゃありませんかと雲った。御作さんの旦那だんなは九時を聞いて、今床の上に起き直ったところである。御作さんの顔を見るや否や、あいよと雲いながら、気軽に立ち上がった。

御作さんは、すぐ臺所の方へ取って返して、楊枝ようじと歯磨はみがきと石鹸しゃぼんと手拭てぬぐいを一ひと纏まとめにして、さあ、早く行っていらっしゃい、と旦那に渡した。帰りにちょっと髯ひげを剃すって來るよと、銘仙めいせんのどてらの下へ浴衣ゆかたを重ねた旦那は、沓脫くつぬぎへ下りた。じゃ、ちょいと御待ちなさいと、御作さんはまた奧へ駆かけ込んだ。その間に旦那は楊枝を使い出した。御作さんは用簞笥ようだんすの抽出ひきだしから小さい熨斗袋のしぶくろを出して、中へ銀貨を入れて、持って出た。旦那は口が利きけないものだから、黙って、袋を受取って格子こうしを跨またいだ。御作さんは旦那の肩の後うしろへ、手拭てぬぐいの餘りがぶら下がっているのを、少しの間眺めていたが、やがて、また奧へ引込ひっこんで、ちょっと鏡臺の前へ坐って、再び我が姿を映して見た。それから簞笥の抽出を半分開けて、少し首を傾かたむけた。やがて、中から何か二三點取り出して、それを畳の上へ置いて考えた。が、せっかく取り出したものを、一つだけ殘して、あとは丁寧ていねいにしまってしまった。それからまた二番目の抽出を開けた。そうしてまた考えた。御作さんは、考えたり、出したり、またはしまったりするので約三十分ほど費やした。その間も始終しじゅう心配そうに柱時計を眺めていた。ようやく衣裳いしょうを揃そろえて、大きな欝金木綿うこんもめんの風呂敷にくるんで、座敷の隅すみに押しやると、髪結が驚いたような大きな聲を出して勝手口から這入はいって來た。どうも遅くなってすみません、と息を喘はずませて言訳を雲っている。御作さんは、本當に、御忙がしいところを御気の毒さまでしたねえと、長い煙管きせるを出して髪結に煙草たばこを呑のました。

梳手すきてが來ないので、髪を結ゆうのにだいぶ暇ひまが取れた。旦那は湯に入いって、髭ひげを剃すって、やがて帰って來た。その間に、御作さんは、髪結に今日は美みいちゃんを誘って、旦那に有楽座へ連れて行って貰うんだと話した。髪結はおやおや私も御伴おともをしたいもんだなどと、だいぶ冗談交じょうだんまじりの御世辭を使った末、どうぞごゆっくりと帰って行った。

旦那は欝金木綿うこんもめんの風呂敷を、ちょっと剝はぐって見て、これを著て行くのかい、これよりか、この間の方がお前には似合うよと雲った。でも、あれは、もう暮に、美みいちゃんの所へ著て行ったんですものと御作さんが答えた。そうか、じゃこれが好いだろう。おれはあっちの綿入羽織わたいればおりを著て行こうか、少し寒いようだねと、旦那がまた雲い出すと、およしなさいよ、見っともない、一つものばかり著てと、御作さんは絣かすりの綿入羽織を出さなかった。

やがて、御化粧が出來上って、流行の鶉縮緬うずらちりめんの道行みちゆきを著て、毛皮の襟巻えりまきをして、御作さんは旦那といっしょに表へ出た。歩きながら旦那にぶら下がるようにして話をする。四つ角まで出ると交番の所に人が大勢立っていた。御作さんは旦那の廻套まわしの羽根はねを捕つらまえて、伸び上がりながら、群集ぐんじゅの中を覗のぞき込んだ。

真中に印袢天しるしばんてんを著た男が、立つとも坐るとも片づかずに、のらくらしている。今までも泥の中へ何度も倒れたと見えて、たださえ色の変った袢天はんてんがびたびたに濡ぬれて寒く光っている。巡査が御前は何だと雲うと、呂律ろれつの回らない舌で、お、おれは人間だと威張っている。そのたんびに、みんなが、どっと笑う。御作さんも旦那の顔を見て笑った。すると酔っ払いは承知しない。怖こわい眼をして、あたりを見廻しながら、な、なにがおかしい。おれが人間なのが、どこがおかしい。こう見めえたって、と雲って、だらりと首を垂れてしまうかと思うと、突然いきなり思い出したように、人間だいと大きな聲を出す。

ところへまた印袢天を著た背の高い黒い顔をした男が荷車を引いてどこからか、やって來た。人を押し分けて巡査に何か小さな聲で雲っていたが、やがて、酔っ払いの方を向いて、さあ、野郎連れて行ってやるから、この上へ乗れと雲った。酔払いは嬉うれしそうな顔をして、ありがてえと雲いながら荷車の上に、どさりと仰向あおむけに寢た。明あかるい空を見て、しょぼしょぼした眼を、二三度ぱちつかせたが、箆棒べらぼうめ、こう見めえたって人間でえと雲った。うん人間だ、人間だからおとなしくしているんだよと、背の高い男は藁わらの縄なわで酔払いを荷車の上へしっかり縛しばりつけた。そうして屠ほふられた豚のように、がらがらと大通りを引いて行った。御作さんはやっぱり廻套の羽根を捕まえたまま、注目飾しめかざりの間を、向うへ押されて行く荷車の影を見送った。そうして、これから美いちゃんの所へ行って、美いちゃんに話す種が一つ殖ふえたのを喜んだ。

標簽: 御作  丈夫  人間  理髮師  九點