【日語共讀】《小王子》 07-僕(3)
皆さん、こんばは。
這裡是日語之聲。
今晚我們繼續為您帶來《小王子》共讀。本期共讀由主播ねいねいさん帶來,希望大家有個美好的夜晚。
【前情回顧】07-僕(2)
王子さまと一緒に水を飲みながら、「僕」は王子さまから、明日で王子さまが地球に來て一年になることを教えられた。王子さまはその場に殘り、「僕」は飛行機の修理をするために戻っていった。
和小王子一起喝著水,他告訴“我”明天就是他來地球一週年的日子。小王子留在了那裡,而“我”為了修理飛機又返了回去。
07-僕(3)
井戸の近くには古い石の壁かべの廃墟はいきょがあった。次の日の夕方ゆうがた、飛行機の修理から戻ってくると、遠くから王子さまがその壁の上に座って、足をぶらぶらさせているのが見えた。何か話しているのが聞こえてきた。
在水井附近有段殘缺的古老石壁。第二天黃昏,我修完飛機回來,很遠就看見小王子坐在那石壁上,擺動著雙腳。聽上去他似乎在說著什麼。
「覚えてないの?全然ここじゃないよ。」
“不記得了嗎?絕對不是這裡哦。“
別の聲が何かを言ったに違いない。王子さまは言い返していた。
無疑另一個聲音說了些什麼。小王子爭辯道:
「そうさ。日付は合っているよ。でも場所はここじゃないんだ。」
“是啊,曰期是對的,可是地點不是這裡。“
僕は壁に向かって歩いていった。相変わらず誰の姿も見えなければ、聲も聞こえなかった。しかし、王子さまはまたこう答えていた。
我向著牆壁走去。仍然沒看到任何人的身影,也沒聽到聲音。可是,小王子又這樣回答道:
「もちろん、砂の上に、僕の足跡あしあとが始まっている所があるよ。そこで待っていてよ。夜になったら行くからさ。」
“當然了,沙子上有我的腳印開始的地方。就在那等著我吧。夜裡我就過去。“
壁から二十メートルまで近づいたが、まだ誰の姿も見えなかった。そして、沈黙ちんもくの後、王子さまがこう言った。
我已經離牆壁只有20米,仍然沒看到任何人的身影。然後,一陣沉默後,小王子這樣說道:
「君の毒どくは強いの?長くは苦くるしまないんだね。」
“你的毒厲害嗎?不會痛苦很久吧。“
立ち止まった。心臓がドキドキしたが、まだ何のことか分からない。
我站住了腳步,心臟快速地跳動著,但還是不知道怎麼回事。
「さあ、あっちへ行って。僕はここから飛び降りたいの。」
“喂,到那邊去,我想從這裡跳下來。“
その時、壁の下の方に目をやって、驚いて飛び上がった。三十秒で人を殺せるあの黃色い蛇が一匹、王子さまに向かって、鎌首かまくびを持ち上げていたのだ。拳銃けんじゅうを取り出そうとポケットを弄まさぐりながら、僕は駆け出した。その音を聞いて蛇は砂の上を流れるように滑なめらかに滑すべり、微かすかな金屬音を立てながら、石の隙間に入り込んでいった。急いで壁に駆け寄って、僕の大事な王子さまを辛かろうじて抱だき留とめた。王子さまは雪のように白い顔をしていた。
那個時候,我看向牆壁的下方,吃驚地跳了起來。一條能在30秒內殺死人的黃色的蛇,正對著小王子揚著鐮刀形的脖子。我一邊擺弄著口袋打算掏出手槍,一邊跑了出去。聽到我的腳步聲,蛇就像在砂中游動一樣平滑地移動著,發著微弱的金屬音,鑽入了石縫中。我趕緊跑近牆壁,緊緊抱住我最重要的小王子。小王子的臉就像雪一樣白。
「いったいどういうことなんだ?蛇と話していただろう?」
“到底是怎麼回事?你在和蛇說話對吧?“
僕は王子さまがいつも巻まいている黃色いスカーフを解ほどくと、こめかみの辺りを溼しめらせ、少し水を飲ませてあげた。するとも、何も聞けなくなってしまった。王子さまは真剣な面持おももちで僕を見つめ、僕の首に抱だき付ついてきた。息絶いきたえようとしている鳥のような胸の鼓動こどうが直接伝つたわってきた。
我解下小王子總是圍著的黃色領巾,用水沾溼他的太陽穴,給他喝了點水。但是,他什麼都不告訴我。小王子用嚴肅的神色凝視著我,然後抱緊了我的脖子。我感受到了他的像快要斷氣的小鳥一般的心跳。
「機械の修理が出來てよかったね。お家に帰れるね。」
“機械能修好真不錯。你能回家了呢。“
「どうしてそれを知っているの?」
“你怎麼知道的?“
僕は絶望的だと思っていた機械の修理がうまくいったことを知らせるつもりで戻ってきたのだ。王子さまは僕の質問には答えず、ただこう言っただけだった。
我是打算回來通知他,我順利完成了本已絕望的機械修理。小王子沒有回答我的問題,只是這樣說道:
「僕も今日、お家に帰るよ。でも、もっとずっと遠い。もっとずっと難しい。」
“今天,我也要回家了。可是,我回家要遠得多,難得多。“
何かとんでもないことが起きようとしていることに気づいた。僕は王子さまを幼子おさなごを抱だき締しめるようにぎゅっと抱だいていた。しかし、引き止める術すべもないままに、王子さまが深い淵ふちにまっ逆様に落ちていくような、そんな感じが消えなかった。
我注意到有什麼意外將要發生了。我像摟緊嬰兒那樣緊緊地抱著小王子。但是,小王子就像正在頭朝下向著無底深淵墜落,我絲毫阻止不了,那種感覺揮之不去。
王子さまの直向ひたむきな眼差まなざしは、ずっと遠くを見つめていた。
小王子專注地凝視著遙遠的地方。
「僕には、君が描いてくれた羊がいるよ。木箱きばこも口輪もある。」
“我有你給我畫的羊哦。還有木箱和轡。“
僕は長い間待った。王子さまの小さな體が少しずつ溫あたたまってきた。
我等了很久。小王子小小的身軀稍微變暖了一點。
「怖かっただろう?」
“你害怕了吧?“
怖かったに決まっている。しかし王子さまはそっと微笑んで、こう言った。
他肯定是害怕了。可是,小王子微微一笑,這麼說道:
「今夜はもっともっと怖いことになるだろうね。」
“今晚應該會更令人害怕吧。“
何か取り返しのつかないことが起こるという感覚に改めて襲われ、身も凍こおるような思いがした。王子さまの笑う聲をもう二度と聞けないと思うと、耐えられなかった。僕にとってそれは、砂漠の泉いずみのようなものだったのだ。
那種將要發生某種無法挽回的事情的感覺再度襲上我的心頭,我感覺身體一涼。一想到再也聽不到小王子的笑聲,我就無法忍受。對我來說,那笑聲就如同沙漠裡的泉水。
「ねえ、君が笑うのをもう一度聞きたいな。」
“來,我想再聽一次你笑。“
しかし、王子さまはこう言った。
可是,小王子這麼說道:
「今夜で、ちょうど一年になるんだ。去年、僕が落ちてきた場所のちょうど真上まうえに、僕の星がくる。」
“到今晚,就剛好一年了。我的星球會來去年我墜落下來的地方的上空。“
「ねえ、悪い夢なんじゃないの?蛇も待ち合わせも、星のことも。」
“喂,確定不是做噩夢嗎?遇到蛇的事,匯合的事,還有星星的事。“
しかし、王子さまは僕の質問には答えず、ただこう言うだけだった。
可是,小王子沒有回答我的問題,只是這樣說道:
「大切なことは、目に見えない。」
“重要的事情是眼睛看不見的。“
「そうだね。」
“是啊。“
「花と同じさ。どこかの星に咲いている花を愛していたら、夜空を見上げるだけで、楽しくなる。全ての星に花が咲いているよ。」
“和花一樣呢。如果愛著盛開在某一顆星球上的花,那麼僅僅是仰望夜空,也會很高興。所有的星球上都開著花呢。“
「そうだね。」
“是啊。“
「水も同じさ。君が僕に飲ませてくれた水は音楽のようだった。滑車が歌って、綱が軋んで。思い出すでしょ?とても美味しかった。」
“水也是一樣呢。你餵我喝的水就像音樂一樣。滑輪唱著歌、繩索嘎吱嘎吱響。想起來了吧。真好喝啊。“
「そうだね。」
“是啊。“
「夜になったら、星を見て。僕の星は小さすぎて、どこにあるのか分からないだろうけど、その方がいいんだ。僕の星はたくさんの星のどれか一つ。だから君はどの星を眺ながめることも好きになる。全ての星が君の友達になるんだ。そうだ、君に贈り物をあげるよ。」
“到了夜裡,就看星星吧。雖然我的星星實在太小了,你肯定不知道在哪,可是那樣就夠了呀。我的星球是許多星星裡的一顆,所以你會喜歡上眺望任何一顆星星。所有的星星都會成為你的朋友。對了,送你一件禮物哈。“
そして、王子さまは笑った。
然後,小王子笑了。
「ああ、僕の王子さま、君の笑い聲、大好きだ!」
“啊,我的小王子,你的笑聲,我太喜歡了!”
「これが僕の贈り物。水と同じだよ。」
“這就是我的禮物。和水是一樣的哦。“
「どういうこと?」
“什麼意思?“
「星の意味が人によって違うでしょう?旅人たびびとには案內役だけど、そうじゃない人にはただの小さな光。學者たちには研究対象。あの実業家には黃金おうごんだった。でも、どの星もみんな口を聞かない。君だけが他の誰も持っていないような星を持つんだ。」
“星星的意義因人而異不是嗎?對旅人們來說是嚮導,可是對其它人來說只是微弱的光。對學者們來說是研究物件,對那個實業家來說是黃金。可是,無論哪顆星星都不會開口。只有你擁有別人沒有的星星哦。“
「どういうこと?」
“什麼意思?“
「夜、君が星空を見上げたら、どれか一つに僕が住んでいる。どれか一つで僕が笑っている。だから君には、全ての星が笑っているみたいに見えるんだ。君は笑う星を持つんだよ。」
“夜晚,如果你仰望星空,我就住在其中一顆星星上。我就在其中一顆星星上笑著。所以你看上去似乎所有的星星都在笑。你擁有的是會笑的星星啊。”
そう言って、王子さまはまた笑った。
這樣說著,小王子又笑了。
「悲しみが癒いやされたら(悲しみはいつか癒されるよ)、僕と知り合ったことが嬉しくなるよ。君はずっと僕の友達だ。君は僕と一緒に笑いたくなる。時々気放きばなしに窓を開けてよ。空を見て笑っている君を見たら、みんなビックリするだろうね。君はこう言うんだ。『そうさ、星を見ると、いつも笑っちゃってね。』みんな君のことを、頭が可笑しくなったと思うだろうね。僕は君にとんだ悪戱いたずらを仕掛けていることになるんだ。」
“悲傷要是平復了(悲傷總有一天會平復的),和我相識這件事就會成為愉快的回憶。你永遠是我的朋友。想你和我一起歡笑。時不時地開啟窗戶解解悶吧。看到望著天空微笑的你,大家都會吃驚的吧。你會這麼說:“是啊,看著星星,我總會笑起來。”別人肯定會覺得,你大概是瘋了吧。這是我跟你開的一個意外的玩笑呢。”
そう言って、王子さまはまた笑った。
這樣說著,小王子又笑了。
「まるで君に星の代わりに、たくさんの小さな鈴をあげるようなものだね。たくさんの笑う鈴をね。」
“就像不是給你星星,而是給了你許多的小鈴鐺呢。許多會笑的鈴鐺。”
そう言って、王子さまはまた笑った。それから、真剣な表情に戻った。
那麼說著,小王子又笑了。然後,恢復了嚴肅的表情。
【次回予告】07-僕(4)
王子さまの足首で一瞬金色に何かが光ったかと思うと、小さな星の王子さまは動かなくなってしまう……
在小王子腳脖子附近黃色的光芒閃動的瞬間,小王子不動了……
今日の內容はここまでです。
どうもありがとうございました。
感謝您的支援,下期再會。
主播 | ねいねい
小編 |鹹鹹
責編 | 日語之聲
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